Topics アメリカ広葉樹建築家セミナー in 金沢

アメリカ広葉樹建築家セミナー in 金沢
アメリカ広葉樹輸出協会(AHEC)は2022年11月29日、金沢市内のホテルで「アメリカ広葉樹建築家セミナーin金沢」を開催しました。本来2020年6月に開催予定でしたが新型コロナウィルス感染拡大の影響で延期となり約2年越しの開催となりました。


セミナー講師のみなさん
金沢でのセミナー開催は今回が初めてでしたが約70名が参加。在大阪・神戸米国総領事館総領事のリチャード・メイ氏の挨拶のあと、3名の専門家による講演、その後ディナー形式の懇親会が開催されました。また今回はセミナー開始前に講師でもある仙田氏が設計された石川県立図書館の見学会も行われました。

最初に米国側から全米広葉樹製材協会(NHLA)のデイナ・スペサート氏が「米国広葉樹市場に基づく最新の広葉樹製材等級格付け」と題し、普段は何週間もかけておこなう講習の内容をかいつまみ、アメリカ広葉樹材の等級区分や欠点の評価基準などを分かりやすく説明いただきました。 


在大阪・神戸米国総領事館総領事のリチャード・メイ氏の挨拶


石川県立図書館を設計された仙田満氏が「人を元気にする建築」というテーマで講演

木材塗装研究会副会長の長澤良一氏が「建築現場における木材を生かす塗料」と題し講演
続いて、日本側から2022年7月に完成したばかりの石川県立図書館を設計された仙田満氏が「人を元気にする建築」というテーマで講演。長年の経験から日本の建築の問題点として、「子どもの成育環境と創造力の減退」を取り上げ、たくさんの写真とともに教育施設の設計事例などを紹介されました。未来を担う子どもたちが安心して遊べる場所を、大人たちがアイデアや知恵を出し合い、チームでリスクを取りながらも挑戦すること、小さく始めて大きく改革することを提唱されました。

その後、塗装のスペシャリストである木材塗装研究会副会長の長澤良一氏が「建築現場における木材を生かす塗料」と題し講演。木材塗装はその材が持つ美しさを最大限に生かす塗装をどのようにすればいいのか、塗装と樹種による発色の違いを実際のアメリカ広葉樹製材サンプルを回覧して、わかりやすく解説されました。

アメリカ広葉樹が家具や内装材として、更なる需要拡大の可能性を感じるセミナーとなりました。