建築家対象の見学ツアー/東京と大阪で開催

 今年も木々が色づき始めた11月、毎年恒例となったバスツアーが大阪と東京で開催されました。今年は日本建築家協会(JIA)関東信越支部・住宅部会と日本建築家協会(JIA)近畿支部・住宅部会の建築家の方が約30名づつご参加をいただきました。

■完工から1年4ヶ月、その後は?/舞鶴のルンビニ保育園

 大阪からは昨年の「公共物件におけるアメリカ広葉樹エコ・インテリア・プロジェクト」の現場であるルンビニ保育園をメインに、東舞鶴の家、スプリングスひよしを見学。今回のツアーではルンビニ保育所が竣工してから約1年4ケ月が経過している事もあり、アメリカ広葉樹のフロアーや腰板、階段の踏み板などがどのように経年変化しているのか大変楽しみにしていました。

  実際にルンビニ保育園に足を踏み入れ広範囲に渡るアメリカ広葉樹のフロアーを見学すると、去年パンフレット撮影をした時のステインが塗られたばかりのピカピカだった床や階段の踏み板が、経年変化とともに見事に美しく味のある色に変わっていました。多少の傷がついた個所は見られましたが、贅沢なチェリーの階段の踏み板などは、薄いピンクから真紅に近い重みのある色に変わり、キャラクターマークである心材と辺材の色違いも鮮やかな模様となって階段に個性を与えていました。

  園長の楠氏によると雪の多い舞鶴の寒い冬もアメリカ広葉樹の無垢の床材を使用していることで保温効果が高められ、小さなストーブをたくだけで十分部屋が暖かくなるとの事でした。


■家具の製造工程見学/匠の技が随所に(戸山家具製作所)

 一方、東京からのツアーでは、(株)戸山家具製作所をメインに箱根の俵石閣別館とポーラ美術館を見学しました。

  戸山家具では、家具の製造工程を見学。実際のアメリカ広葉樹の自然乾燥のヤードから製材を横張り加工や養生、曲げの技術など、全ての工程を丁寧な説明と共に見せていただきました。細かな作業の中に正確な技術と職人の技が見られ、参加者から沢山の質問がでていました。

  また戸山社長の専門分野でもある塗装のお話では参加者も釘付けで、戸山社長も「一日では語り尽くせないよ!」と、和やかな雰囲気に包まれ、大変有意義な見学会となりました。

  毎年多くの建築家の方々に実際のアメリカ広葉樹に触れていただける機会を持つことでこれからもより一層アメリカ広葉樹をより深く知っていただきたいと思います。