2015年アメリカ広葉樹セミナーを飛騨高山で初開催

アメリカ広葉樹輸出協会(AHEC)は、6月30日(火)「アメリカ広葉樹セミナー」を岐阜県高山市にて開催しました。高山地域は、言わずと知れた日本の家具産地であり、アメリカ広葉樹材を使用した家具も数多く製作されています。木工職人の技術の高さも際立っており、国内のみならず現在では欧米への家具輸出も積極的に進めておられ、海外でもその木工技術が高く評価されています。

飛騨高山は主要な日本の家具産地にも関わらず、アメリカ広葉樹輸出協会として初めてセミナーを開催するとのことで、定員100名の会場は満席となりました。今回のセミナーは地元の協同組合飛騨木工連合会、高山木材製材協同組合、岐阜県木工デザイン協会より協賛、さらには高山商工会議所から後援をいただきました。

セミナーテーマは「家具つくりの最前線」。アメリカ広葉樹輸出協会元会長のジョン・ブラウンより「アメリカ広葉樹の合法性、持続可能性と環境への対応」と題した講演後、メイン講師としてムラサワデザインの村澤一晃氏より、「メーカーとデザイナーの恊働から生まれる多様性」と題して講演をしていただきました。地域性と工場の個性を活かした製品開発を日本各地の家具メーカーと行いながら、継続性のあるモノづくり環境を創出し、「デザインは生活や行動のすべての中にある」を信条とされており、イタリアのデザイナー、エンツォ・マーリーが提唱している概念の一つ、「プロジェッタツィオーネの木」を通して、地域の歴史や文化、そこにある地域産業が木の根っことなり、幹となる地域での人材育成や土地に根差した技術、その先の枝葉に販売店や流通、そして実となる製品など、全てが繋がっており、本当においしい実を作るには根っこに戻る仕組みを考えなければならない。

作り手とデザイナーが恊働して製品の差別化に挑む。そして多様性はそれらのバックグラウンドとしてメッセージから生み出せるのではとのお話でした。いつもの製品の写真を見ながらのセミナーとは一味違った概念的なお話しに改めて、家具を製作、販売されている方々は自社の幹の部分を見直すきっかけになったようでした。

その後、今回が初来日となる全米広葉樹製材協会(NHLA)主任等級検査官のデイナ・スペサートより、「米国広葉樹市場に基づく最新の広葉樹製材等級格付け」と題して、28年以上に及ぶ広葉樹製材等級検査官としての経験とノウハウで、アメリカ広葉樹製材の等級格付等の技術的な講演があり、最後は木材塗装のプロフェッショナルである木材塗装研究会運営委員の長澤良一氏より塗装サンプルを回覧しながら適材適所にあった木材塗装の方法を詳しく説明いただきました。
場所を変えて行われた懇親会では多くの方に再度お集まりいただき、講師の方々と木材流通、家具メーカー、デザイナーとそれぞれの立場から意見を交換し、交流を深めていただくことができました。