初めてツキ板の生産現場を視察 2009.07
夏の日差しが輝く7月16日(木)、アメリカ広葉樹輸出協会とJIA関東甲信越支部・住宅部会の建築家の方々34名の参加でアメリカ広葉樹バス見学会を行いました。

■JIA関東甲信越支部住宅部会の34名が参加

東京を9時前に出発し、今回は茨城県竜ヶ崎の株式会社北三のツキ板工場を訪問しました。 バスに揺られること1時間30分、建築にまとわる映画「摩天楼」を車内で楽しみながら、北三の茨城工場に10時半に到着しました。

■0.2mm厚のツキ板に驚き

アメリカ広葉樹輸出協会が主催するバスツアーでも、ツキ板加工工場を見学するのは初めてで、今まで見学したことのある製材加工工場とは全く違う加工機材や工程で、日本のハイテクノロジーを駆使して厚さ0.2mmのツキ板の加工現場を見ることができました。

(株)北三は、トヨタのレクサスなど高級車の内装やハンドルに使用するクラロウォルナットを加工などをされています。このクラロウォルナットは、アメリカのカリフォルニア州の胡桃農園が、アメリカ産のウォルナットにイギリス産ウォルナットを指し木して育て、食用の味のいい胡桃を採取しその後70年から80年経つと胡桃が取れなくなるので、その根っこ部分を輸入してツキ板に加工しているとのことでした。

■クラロウォルナットの根っこから玉杢

写真でもわかるように、ゴツゴツとした根っこで、日本で言う玉杢のような模様が浮き上がり、高級感のある内装材になるとのことでした。

その後、国の指定重要文化財でもあるシャトーカミヤで昼食後、五浦にある天心記念五浦美術館を訪問しました。

岡倉天心が日本画の近代化を目指した土地で、現在の東京芸術大学創立、天心の生い立ち、また外交など大変興味深い展示があり、また太平洋に突き出した岩場に立てられた六角堂と言う、天心が読書と思索にふけった建物が残っており歴史、自然、美術そして建築に触れる見学となりました。

早朝から夜8時まで丸一日みっちりのツアーとなりましたが、大変盛りだくさんの充実した見学会でした。