建築家・デザイナーら専門家向けセミナー盛況/アーキテクトセミナー

 2004年4月20日(金)ヒルトン大阪にて「アメリカ広葉樹建築家セミナー」を開催しました。120席近く用意した会場が建築家やデザイナー、また住宅業界の方々でぎっしりと埋め尽くされ、大盛況のうちに終わることができました。

 今回のセミナーでは、米国側よりデューダ&ペイン建築設計事務所のテュラン・デューダ氏、日本側からは大阪市立大学大学院生活科学研究科教授であり、無有建築工房を主宰される竹原義二氏を講師としてお迎えしました。

 米国の建築家であるテュラン・デューダ氏の講演では、大型施設におけるアメリカ広葉樹の内装施工例をスライドでわかり易く説明されました。デューダ氏は1980年から1997年の17年間Cesar Pelli & Associatesで勤務され、世界金融センタービル「Winter garden」をはじめ、日本でも今年11月3日にオープン予定の国立国際美術館(大阪市)や倉吉パークスクエア(鳥取県)などのプロジェクトを手がけられ、ランドマーク的な大規模スケールの空間と周りとの調和を意識した作品を数多くご紹介いただきました。

 一方、現在注目されている建築家である竹原氏の講演では、一軒の木造住宅に焦点を絞り、柱、床、壁、階段、天井とふんだんに広葉樹を使用した住宅事例をご紹介いただきました。広葉樹のさまざまな樹種を適材適所に使用し、日本では欠点とされる節や割れ、天然木の色の違いをデザインとして生かしたチャレンジ心あふれる作品で想像力をよりいっそう掻き立てる魅力あるお話でした。

 アメリカ広葉樹輸出協会側からは、副会長であるピーター・キングが、アメリカ広葉樹の適切な森林管理、またそれにより安定供給可能な木材資源であることなどを説明しました。現役の建築家やデザイナーに混じり講演に参加していた学生の方々には、初めて知る日米での木材の住宅部材としての実用例にメモをとる場面も多くみられました。合計3時間に渡った3名のプレゼンテーションでしたが、途中退席される方もほとんどなく、その後の懇親会でもたくさんの方々が交流をもたれたようでした。

 なお、講師の竹原氏とテュラン・デューダ氏が講演に使用しました作品事例集をご希望の方にお送りいたします。アメリカ広葉樹輸出協会のホームページwww.ahec-japan.orgにアクセスして頂き、「お問い合わせ・資料請求」のページよりお申込ください。無料でお送りいたします。

  今回は大阪のみで開催されたセミナーでしたが、将来的には東京あるいはその他の地域でシリーズとして開催し、より多くの皆様にアメリカ広葉樹の魅力をお伝えしたいと考えています。(2004.04)